M2TD物性科学
お知らせ
2012年2月29日 |
M2TDの概要
M2TDは(1)秩序パラメータによって二変数に拡張したマルチカノニカル分子動力学法(マルチオーダー、マルチサーマル法)を実行し、(2)得られるマルチカノニカル集団を用いて熱力学的ダウンフォールディング法によって第一原理の熱力学を最大限再現するモデル原子間ポテンシャルを構築するソフトウエアである。(1)、(2)のステップは自己無撞着になるよう繰り返し実行され、結果として第一原理に準じる意味で物質の熱力学変化がシミュレートされる。
M2TDが実装しているマルチカノニカル分子動力学法は分子動力学の緩和時間の問題に対処する手法の一つであり、広い温度範囲の熱力学が一度に得られる特徴がある。秩序変数を用いてこれを拡張すると秩序が発生する場合での効率向上が図れるが、M2TDでは液体からの結晶化に対して有用な秩序パラメータを用意している。
モデル原子間ポテンシャルとしては、Siなど向けのEDIPポテンシャル、MgOなどイオン結晶向けの二体ポテンシャル、金属向けのEAM型ポテンシャル、解離も記述できる水のポテンシャルを用意しているが、使用者が都合のよいものを用意してそれを結合することもできる。
M2TDは必要とする第一原理計算をプログラムパッケージxTAPPで通常行うが、必要な情報は原子構造に対応するエネルギーなど物理量なので、ユーザが用意したプログラムと連携させることもできる。
プログラムの参考文献およびプログラムの概略を知りたい場合には、README.txtを参照すること。これはマニュアルのうち、パッケージの概要を説明するものである。
開発者
吉本 芳英(鳥取大学 工学部)
提供条件
使用したい方は事前に開発責任者に相談をしてください。
開発者の支援が使用には必要と思われます。
実際の使用時には目的に合わせたソースプログラムの変更が必要となる可能性が高いため、M2TDの提供はソースプログラムの形態とします。
また、使用による成果発表時には、支援の程度によって、論文等の共著、謝辞、手法を説明した論文の引用などをお願い致します。
対応環境
京、IA Linux(Intel fortran compiler + MKL)
提供件数と公開範囲一覧
項目 | 一般 | 利用者(登録済) | ライセンス許諾者 | 開発者 |
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お知らせ | 1 | 1 | 3 | 3 |
掲示板 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ソースファイル(Fortran) | 0 | 0 | 0 | 2 |
アーカイブ(tgz) | 0 | 0 | 4 | 4 |
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ドキュメント(TXT) | 0 | 1 | 1 | 1 |